大量生産では出せない“香りの記憶” ― 菓子屋の原点

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前書き

バターの香りが立ちのぼる瞬間、工房の空気がふわっと変わります。
それは、お菓子屋にとっての“魔法の時間”。
同じ配合でも、その日の温度や焼き加減で香りが変わるからこそ、
手作りには“香りの記憶”が宿ります。


香りは、嗅覚よりも心に残る

嗅覚で感じる香りは数秒で消えてしまうけれど、心で感じる香りは記憶に残ります。
昔食べた焼き菓子の香りを、ふと思い出す瞬間。
その“香りの記憶”こそが、私たちが作り続ける理由です。


機械では生まれない“揺らぎ”の美しさ

大量生産では、どれも同じ香り・同じ焼き色に仕上がります。
でも手作業で焼くお菓子は、日によって少しずつ表情が違う。
その小さな“揺らぎ”が、香りや味の奥行きを生むのだと思います。


まとめ

お菓子の香りには、記憶を呼び起こす力があります。
誰かの心に残る“香りの記憶”を届けられたら。
それが、私たちの原点であり、これからも変わらない想いです。

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